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2013年 01月 21日

人命

アルジェリアの天然ガス関連施設で日揮の社員を含む多数がイスラム武装勢力に拘束された事件で、アルジェリア軍が最終的な掃討作戦を実施し制圧しました。

しかしこれまでの作戦で人質ら23人の死亡を確認したという発表がありました。今後、死者がさらに増えるとの見通しも示しています。

あまりに酷い事件に言葉も失います。人命を虫けらの如く扱う世界に対しては、全身から力が抜け落ち全ての気力を失う心境です。

生きている世界が違いすぎて、事件の総括などできません。ただただ悲惨な状況に、殺害された方の無念と関係者ご親族に対してのお悔やみの気持ちしかありません。

残念ながら今後も同様の事件が発生することは間違いありません。それは国内にいれば絶対安心というわけでもありません。

世界の警察と言われたアメリカは、戦争好きの共和党ではなく民主党のオバマ大統領が中東戦略の見直しを急速に進めています。

アメリカ国内でシェールガス革命が起こり、アメリカにとっての中東の重要性に変化がでていることが大きな要因と言われています。

更に、アフガンやイラクでのアメリカのテロとの戦いも一区切りとなり、リビアのカダフィー軍事政権の崩壊等々、テロリスト達が周辺諸国へ勢力を拡大し、多くのテロ組織が生まれ、各地でその活動を活発化させています。

今回の事件の引き金となったマリのイスラム武装勢力の拠点を狙ったフランス軍の空爆も、膨張するテロ組織との戦いです。

テロを起こさないために、テロリストを力でねじ伏せるという正に武力には武力でという構図でテロを撲滅できるわけもなく、今回の事件のように新たなテロリストを生み出しているだけなのかもしれません。

アルジェリアの若者の失業率は80%以上であり、職のない若者がテロ組織に流れるといった、貧困・格差問題が根底にあります。

我々日本のように職を選ばなければ、誰でも働くことができる世界ではないのです。

海外で働く多くの企業人にとっても今回の事件の衝撃は計り知れません。

「安全」こそ人が生きていく為の最も根幹の欲求なのです。その「安全」が脅かされ「不安」な日々を送らなければならないのです。

今回の事件の衝撃は途方もなく大きいのです。

by melo-works | 2013-01-21 12:06 | Comments(0)


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