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2013年 03月 11日

3.11

あの東日本大震災から2年が経過しました。

未だ被災地では多くの難題が山積しています。

直接的な被害を被っていない人々は震災は過去のものとなりつつあります。人々の熱気が冷め、ボランティアの数も減少し、熱気の低下は復興に湧いていた地元商店にも暗い影を落としています。

そして、未だ多くの方が仮設住宅に暮らし、集団移転等の「新しい我が街」作りは遅々として進んでいません。

例えば宮城県名取市閖上の復興計画は、市が提出した集団移転案に対して見直しを求める団体と、早期実現を求める団体が対立しています。異なる意見が出ている住民の合意形成は果たしてできるのか、そこには迅速な生活の再建(スピード)を優先するか、住民の合意形成を図るべきか、難しい判断が存在します。

二重ローンの問題や家族構成、家庭の財政状況等々、異なる状況下で合意形成を図ることは非常に困難ですが、紛糾した状態でスピードを優先すれば、それこそふる里を分断することになります。

原発による避難区域に指定され一時避難をしている方も同様です。進まぬ除染作業、放射線安全基準の数値への疑念、廃棄物の中間貯蔵施設の場所等々で、いつ帰れるか、帰郷を断念するべきかで未だ先が見えません。

原発地域は子供がいる家庭と高齢者の家庭で、その判断は大きく異なります。帰宅を望む多くは高齢者であり、それこそ新しいコミュニティとして成立は難しくなります。

地震により多くの環境が粉砕され、環境の粉砕は多くの関係を分断しました。新しい環境・関係を築くことがどれほど困難か、我々が知っている事実はほんのごく一部です。

震災の記憶が薄れる中、未だに先が見えない状態で苦しんでいる多くの方たちがいることを忘れてはなりません。

そして、恵まれた環境で努力できることに感謝し、今を精一杯生きることが我々の行うべき最低限の責務であることを3.11の今日、各々がしっかりと考えて下さい。

by melo-works | 2013-03-11 10:34 | Comments(0)


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