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2014年 04月 25日

バラク

オバマ大統領の訪日で都内は厳戒態勢、首都高速は一部通行止めとなりました。

先日、羽田近辺の首都高速を走行中、激しい渋滞に遭遇し、渋滞の終わりに近付くと多数の警官がトンネル内の総点検を行っていました。オバマ大統領来日の余波を受けた形です。

一 昨日は三ツ星レストランの次郎で寿司外交を行った安倍総理ですが、日米外交をマクロ的に見ると、強ちアメリカの言いなりという状況ではないようです。

TPP交渉では甘利大臣が粘りの交渉を見せ、俗に言う「聖域」死守に必死です。

国内の政権基盤が安定している安倍総理に比べ、オバマ大統領は国内政権での求心力を明らかに失っています。

アメリカ国内の状況を簡単に言い表すと、「オバマ政権の未熟さと無力さのせいで、看板の医療保険制度ほか、公約のインフラ・教育改革等への多額の原資の手当てがつかず、さらに、税収が急減して軍事費を削減するという悪循環」といったところでしょうか。

税収急減の原因は、企業の法人税逃れ(タックスヘイブン)です。アップルの800億ドル近い巨額の税逃れのように、内外の租税回避地を求めて資金を世界に分配し、税逃れ手段を駆使することが横行しています。

その対応策が遅々として進んでいないのです。

加えて、ロシアへの弱腰外交や盗聴問題等でアメリカの世界的地位の凋落は明らかで、台頭する中国への対応の為にも、日本を味方につけることは不可欠な状況です。

日米関係において、今ほど有利に事を進められる時期はないのではないでしょうか。

日本も「尖閣は日米安保の対象を表明」という取引事項はありますが、今のアメリカは日本の要望を多少呑むことは厭わないでしょう。

TPP交渉を妥結することなく日本を去ったオバマ大統領の怒りは相当だと思います。寿司以外に何もお土産を持たずに返した安倍政権ですが、アメリカの言いなり一辺倒でない日本に少し近付いたことは評価できます。

オバマ大統領をバラクと呼び、杓子定規にPrime Minister Abeと返された安倍総理ですが、全く意に介さずバラクと呼び続ける感受性の無さが外交にとっては有利に働いているようです。

by melo-works | 2014-04-25 10:58 | Comments(0)


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