日々、沢山のありがとう報告に接し、都度感心させられます。
お客様への気遣いの数々は、こういう言葉を掛けると喜んでいただけるな、こういう行動をすれば楽しんでいただけるな、というお客様サイドに立った、お客様ファーストの精神です。
逆に、忙しいとイライラして接客がおざなりになったり、雑な対応をするのは、自分本位の接客です。
両者の違いは「許容範囲」に表れます。
例えば、常連様が割引券を忘れてきた時の対応で、お客様サイドに立った接客では「大丈夫ですよ、いつもありがとうございます!」となり、「では通常料金になりますね」という機械的な対応との許容範囲の違いは明らかです。
ゴミを持って帰る人を目にしたら「こちらで捨てておきますね」となり、逆に「ゴミは持ち帰って下さい」だったり、何かこぼしてしまいおしぼりを貸して下さい、と言われた場合に「こちらで拭きますよ」という人とただおしぼりを渡すだけの人だったり…
お客様のミスやお客様の都合をどこまでフォローできるか、それが許容範囲です。
常に店側の都合を押し付けたり、ここは警察かというくらいの取り締まり体制だったりでは、サービス業の店舗とは言えません。
しかし、サービスが過剰になり過ぎても、不正や公平性の観点から問題となります。
お客様が盛り上がり、ロスタイムを1分過ぎてしまった時、状況を鑑み、「いいですよ、サービスしますね!」は許容範囲ですが、ロスタイムを10分過ぎてしまった場合にはそうはいきません。
ありがとうキャンペーンの一つの目的として「許容範囲」を考えることは大切なことです。
自分は許せるタイプなのか許せないタイプなのか、お客様によって許せる許せないが不公平になっていないか、取り締まり思考になっていないか、しっかりと考察下さい。
これは奉仕の許容範囲とも言えます。こちらの仕事は増えるがお客様は助かる、こちらの経費は掛かるがお客様は喜ぶといった奉仕の気持ちをどこまで許容できるか、ありがとうキャンペーン期間中にしっかりと向き合って下さい。
「いいですよ」「大丈夫ですよ」「こちらでやりますね」という言葉が沢山ある店舗は、お客様にとって居心地が良いのではないでしょうか。
これからも沢山のありがとうを生み出していきましょう。