埼玉りそな銀行との関係で、ニュースステーション等に出演されているM&Aの専門家、佐山氏の講演を拝聴してきました。
テーマは「企業価値の向上に向けて」というもので、主にM&A、株式公開、敵対的買収とその防衛策、会社の利害関係者といい会社・・・という多くの内容でした。
佐山氏はGCA株式会社を立ち上げ、マザーズに上場し、近年の大型M&A案件に関わってきた人物だけあり、タイムリーな興味深い内容を聞くことができました。
最近、会社は誰のものかという議論が多くなされるが、会社の所有者という概念では会社は株主のものであるが、会社は従業員、取引先、顧客と多くの人々に良い影響をもたらすために存在している。
最近多発している敵対的買収では、そもそも経営陣にとっては敵対的買収かもしれないが、従業員にとっては、決して敵対的でないケースも多々ある。(現経営者が悪い経営者であるケース)メディアは一斉に敵対的買収と報じるが誰にとっての敵対的なのかは明示していない。
企業価値=株式の時価総額ではない(時価総額=発行株数×株価)。ライブドアが日本放送を買収していたころ、ライブドアの時価総額と今話題のTBSの時価総額が同じであったが、100人にどちらが欲しいですか?と尋ねたところ、ほとんど全ての人がTBSと答えていた。
上記の内容はごく一部ですが、会社経営を考える上で、参考になる話が多く、楽しい講演でした。
最後に結びとして佐山氏が挙げられたのは、難しい話ではなく、人間としての生き方、に近い内容だったのが意外であり、また新鮮でした。
・今当たり前のことは、今楽しんでやっておこう
・人生は自作自演、不満の原因は我にあり
・「何かいいこと」はない
・知らないうちに気付いたら富士山の頂上に登っていた、という人はいない=狙っている者だけが獲物を取る
難解なM&Aの専門家も、人生の基本は変わらないと感じました。