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2010年 04月 12日

iPad

色々とニュースで取り上げられていますのでご存知かと思いますが、米アップル社がメールやインターネット閲覧、書籍やゲームなどが楽しめる新型の多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」を米国で発売しました。

アップル社は携帯音楽プレーヤー「iPod」で爆発的なヒットを記録し携帯音楽プレーヤーの先駆けであるソニーを凌駕し、その後多機能携帯電話「iPhone」では世界の携帯電話市場を席巻、そして今回のiPadの発売で三度大ヒットを狙っています。

iPod,iPhoneで培った機器とコンテンツ配信を組み合わせた販売手法に電子書籍を追加、持ち運びに手頃な大きさと漸進的なデザインは、大ヒット間違い無いでしょう。

企業間の競争激化で世界的な大ヒット商品を生むということは非常に困難な状況下、こんなにもメガヒット商品を生み出していく企業はすごいの一言です。

そんなiPadの電子部品で、日本製部品の影はあまりにも薄く、そのほとんどが台湾、韓国、中国製で占領されています。かつてiPhoneを立ち上げた時にはタッチパネル部品の9割以上が日本製だったことから日本企業の衰退ぶりが見て取れます。

信頼のある日本メーカーの電子部品で新製品を立ち上げ、それを研究してコストの低いメーカーを開拓していくのがアップル流と言われ、供給力と価格の両方で高い次元の競争力が求められているのです。

iPhoneの流れからもその状況は明らかでした。iPhoneで徐々に供給量を絞られた日本勢にしてみれば、iPad受注のために大型投資に踏み切るには勇気がいる、しかし供給力がなければ、相手にされない。結局価格面で負けたのです。

日本企業は今後どのような道を行くのでしょうか。安く大量に作れる道をトコトン究めるか、はたまた付加価値の取り込みに進むのか、両方を追っていくのか、難しい舵取りです。

日本企業の衰退の根本にあるのは「恵まれた経済大国の状況を謳歌した平和ボケ」です。今の日本の企業の多くが海外勢との競争に負けているのです。日本企業が安穏としている間、海外企業が凄まじい競争力を身に付けたのです。世界に占めるGDP比率を見ても、一人当たりGDPの推移を見ても、日本の競争力は衰退の一途です。

この平和ボケは深刻です。平和ボケが若者のフロンティア精神をも奪い、留学生の卒業数では世界3位を誇るハーバード大学の今年の1年生1600人の内、日本人は僅か1人です。グローバル化が進む中、海外では留学者数が毎年伸びている中、日本だけが毎年10%以上の数を減らしています。

この国の将来をポジティブに見ることは残念ながらできません。世界を知り、世界を見て育つ環境が必要であり、そういった認識で教育を考えていくことこそ重要なのです。

by melo-works | 2010-04-12 10:17 | Comments(1)
Commented by at 2010-04-15 21:14 x
話題のiPadがついに発売されました。新聞にiPadの電子部品で日本製の部品はほとんどなく、韓国のサムスン、LG、台湾の勝華科技と韓台勢の部品が使用されているという記事を見ました。今まで日本のお家芸であった電子部品
は今後世界に生き残っていけるのか非常に不安です。
(品質よりもコスト勝負なのでしょう。それとも技術的にかわらなくなってきているのでしょうか?)
 3Dテレビに関しても韓国勢の勢いはあなどれないようです。
資源のない日本、今まではこういった部品、商品は群を抜いていたと思っていました。
 いろいろな分野で世界から取り残されていってしまうのは非常に怖いですね。


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