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2011年 12月 05日

予算

来年度予算編成への作業が本格化してきました。

その中で、中期財政計画で定めた国債発行枠「44兆円」を守れるかが一つの重要な焦点となっています。

世界を見ると、ユーロ危機が続き、つい数ヶ月前迄は健全とされていたイタリア国債の利回りが急上昇、危険水域と言われる7%を突破し今も尚高水準にあります。(国債の利回り上昇は国債価格の低下=信用の失墜)

日本国債の利回りは突出して低く、1%前後で推移しています。今や世界的に安全資産である「金」よりも安定していると言われており、日本の財政状況から鑑みると信じられない安全性を誇っています。

理由は「国債の95%を国内で消化していること」そして、その国債を買う財源の根拠となる「経常収支が黒字であること」更に、世界的に見ても低い国民負担率39%の上昇余地が大幅に残されている事=「消費税上げの余地が大きいこと」が挙げられます。

よく、国民の貯蓄は1500兆円あって、国債発行が1000兆、そして高齢化が進み国民は貯蓄を取り崩しているから国債を引き受ける余地も僅か、という論調がありますが、国民の貯蓄増加に陰りを見せても、その分企業の貯蓄はここ2,3年大幅に増加しています。

更に、経常収支の貿易収支についても赤字化の危機が叫ばれていますが、依然日本の貿易産業は強く、来年度予想でも兆単位の黒字を見込んでいます。

マーケットは総合的観点から「日本国債は安全」という評価を下しています。

予算編成において、財政再建への取組みは「妥協」の歴史となっています。上記のような安全神話に胡坐をかき、先延ばしの連続、近年小泉内閣だけが緊縮財政を行い、プライマリーバランスを黒字に近付けました。

野田「財務相」内閣と言われる程、財務相の影響力が強い現内閣ですが、予算編成を見れば、取組みの本気度が分かります。

近年の内閣と同じ、外圧に屈し、妥協の連続、予算の大盤振る舞いとなるか、逆に緊縮財政へ舵を切るか、予算を巡る動きに注視していきましょう。

by melo-works | 2011-12-05 11:20 | Comments(0)


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