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2013年 08月 23日

インフレ

物の値段が上がっていると書きましたが、インフレには「良いインフレ」「悪いインフレ」の二種類があります。

一つがディマンドプルインフレ、一つがコストプッシュインフレです。

ディマンドプルインフレは、需要(消費)が増え、物が少なくなり、価格が上がっていくインフレです。景気上昇により、所得が増え、消費が増え、物が売れ、価格が上がり、企業収益が増え、給与が上がり、更に消費が増えるという好循環のインフレです。

良いインフレと呼ばれているのがこのディマンドプルインフレです。

逆に悪いインフレと呼ばれているのがコストプッシュインフレです。

資源価格や原材料価格の上昇により、生産コストが上昇し、物の値段が上がっていく状態です。当然、値上げが企業業績に反映される迄の間は厳しい経済状況が続きます。

コストプッシュインフレの典型的な例がオイルショックです。

オイルショックは石油価格の高騰により、石油関連商品の値段が上がるという危機感から一気に需要が増え、物の価格も上昇していきました。特にトイレットペーパー等が街から姿を消したほど一気に需要が増え、値段を上げても買い占めは納まらず、人々の生活を直撃しました。そして日本経済は混乱を来たし、高度経済成長の終焉を向かえることとなりました。

今起こっている物価上昇は典型的なコストプッシュインフレです。

超金融緩和により円安となり、輸入価格が上昇しています。

特にガソリン価格や電力価格は上昇の一途です。高級品の代表格ルイヴィトンも円安により一律2割程度の値上げを実施しました。

コストプッシュインフレには需要の先食い、要は値段が上がる前に物を買ってしまおうという心理からの消費は期待できますが、一定の期間での消費が増えるわけではありません。

更に来年4月からの消費税増税が追い打ちをかけます。

アベノミクスが期待に働きかける政策であるならば、その期待は不安へと徐々に変わってきています。

悪いインフレが経済成長に悪影響を及ぼさなければよいのですが、それには更なる成長戦略が必要不可欠です。

安倍内閣が大胆な政策を打ち出せるかどうか、今後も注視していきましょう。

by melo-works | 2013-08-23 09:36 | Comments(0)


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