「マクロ経済を注視することが重要」と以前より述べてきましたが、世の中を知る上でマクロ経済、経済のみならず世界的視野で物事を考えることは非常に大切なことです。
我々は日本という国に育ち、日本人としてのアイデンティティを持ち合わせていますから、概ね似たような価値観を共有していくこととなります。
しかし、日本の常識は世界の非常識であったり、日本のメディアが伝えることと世界のメディアが伝えることが異なることも多くあります。
「グローバルな視野」は特に若い皆さんにとって重要です。過去出会った人や今まで知り得た情報、知識等だけで自らの価値観を固定化するのではなく、様々な価値観に触れ、多様性を知り、真の正しさを身に付けていくことが求められます。
まずは、世界で起こっていることを知ることが世界に目を向ける第一歩です。
今、連邦債務上限問題がアメリカ、そして世界を揺るがせています。
アメリカ国債は世界中に1200兆円もばら蒔かれており、日本一国だけでも120兆円ものアメリカ国債を保有しています。三菱東京UFJだけでも8兆円ものアメリカ国債を保有しています。
そのアメリカ国債の発行ができなくなる可能性があり、万が一デフォルト(債務不履行)することになれば、その影響はリーマンショックの比ではありません。
オバマ大統領はアメリカにはない日本の健康保険制度に類似した保険制度を導入しようとしています(オバマケア)。これは貧困層向けの政策であり、白人のティーパーティと呼ばれる保守層を母体に持つ共和党がオバマケアの導入に反対し、様々な政策が政争の具として利用されているのです。
オバマ大統領も一向に譲歩する姿勢を見せず、共和党とのチキンレース状態が続いています。
オバマ大統領はAPECも不参加、中国が確実にアジアでの影響力を高めることにもつながり、アメリカ国内の混乱が世界に影響を及ぼしています。
世界を知ること、世界での出来事に注視することを今後も継続していきましょう。