甘利経済産再生担当相の辞任に関して、多数のメディアが報じています。
個人的には非常に残念だという気持ちです。
会見で甘利前大臣が涙しながら思いを吐露していたように、TPP交渉では不眠不休、国家国民の為に正に身を粉にして職責を全うされていた姿は、多くの国民が納得するところだと思います。
タフネゴシエーターと言われ、米国相手に一歩も引かない交渉力には感服しましたし、舌癌という大病後に歴史上最高難度のTPPという交渉に尽力いただいた尊敬すべき政治家でした。
その尊敬すべき政治家を失う残念さと、また国際交渉においてあれだけの凄みを発揮した政治家のなんと脇の甘いことか、という残念さです。
大臣自らが面会し口利きを依頼された相手から大金の入った封筒を貰ったら、あっせん利得罪に問われることくらい分かります。
それを政治献金として適正に処理するように秘書に指示した、では話が通りません。
秘書の監督責任は元より、大臣自身の古き慣例を脱しきれない甘さが招いた事件です。
身を粉にし努力を重ね築いた信頼も、一瞬の脇の甘さで全てを失ってしまうことになるのです。
甘利大臣とは次元が異なりますが、タレントのベッキーが休業するそうです。
ベッキーと言えば、清純、清潔な努力家というイメージが定着し、多くのメディアに登場していました。ベッキーの日々の努力も相当評価され、多くの人が称賛していました。
ところが、本人の認識が甘かったのか、恋心を抑えきれなかったのか分かりませんが、ベッキーというタレントイメージを失墜する「不倫」、それも「ゲスの極み乙女」というネーミングのグループの相手との不倫では、全てを失っても仕方ありません。
正に、無常の風は時を選ばず、ということです。