シャープが鴻海精密工業に買収されることがほぼ決定しました。
シャープと言えば日本が世界に誇る電機大手であり、過去には世界初の電卓発売や社名の由来にもなったシャープペンシル、そして何と言っても液晶テレビ「亀山モデル」が代表的です。
一昨年に5000億もの経常赤字を生み、経営が不安視されていました。年間数万台ものテレビを販売した結果が5000億もの赤字という恐ろしい状況にありました。
鴻海精密工業とは、以前ブログでも書きましたがフォックスコンの中核企業です。
フォックスコンとは電子機器の生産を請け負う電子機器受託生産 (EMS) で世界最大の企業グループです。つまり、自社製品を持たず、各社から生産、というか組み立てを請け負い、商品として卸している企業です。
その世界シェアは何と40%という凄いもので、正に世界の組み立て工場です。
アップルやデル、サムスンやソニーといった世界の大企業の製品を次々に生産しているのです。
お気付きかと思いますが、鴻海は組み立て工場専門ですから、自社製品を持たず、商品の開発能力が乏しい企業です。
今回のシャープ買収に6000億もの資金を投入することからも、シャープの技術力、商品開発力が喉から手が出るほど欲しかったのでしょう。
今回、日本が誇る電機大手が初めて台湾(中国)資本に買収されることになりました。
日本の技術流出が加速し、グローバルな競争において、今後日本企業に大きな影響を与えることは否めません。
栄枯盛衰、諸行無常の世の中で、生き残っていくということは、正に戦いの連続です。
平家物語に代表されるように、古くから世の常については語られています。
日々、襟を正し、改善、成長を遂げていくことこそ、唯一の生き残りの道だということです。