籠池氏の証人喚問が行われ、様々な疑惑に関して質疑応答が行われました。
今回の件に関して、ざっくりと説明すると、元日本会議の幹部であった保守派の籠池氏が、小学校設立の際の土地取引に関して、政治家及び官僚の便宜があったかどうか、という点が争点となっています。
そして、その政治家が安倍総理の妻である安倍昭恵さんであり、当然安倍総理の後ろ盾によって便宜が図られたのでは、というのが最大の疑惑となっています。
密室での100万円のやり取りが実際あったのかどうかは不明ですが、籠池氏が「何か大きな力が働いて私を陥れようとしている」という発言から、籠池氏の安倍総理に対する不信感が読み取れます。
特に大きな力が働いているというより、籠池氏=安倍総理応援団でしたので、安倍氏側は上手く付き合っていたが、籠池氏=疑惑の人物というレッテルを貼られ、手のひらを返したように籠池氏の周りから人が去っていった、ということでしょう。
世の中とはそういうものです。
銀行等はその典型です。業績が好調の時は良い顔で接し、業績が傾くと途端に厳しくなる、つまり、上手くいかない時は何をやっても上手くいかない、ということになるのです。
安倍夫人は社交的な人物です。子供もいませんし、積極的に社交の場に出る時間も豊富です。
しかし、今回の件については、脇が甘いと言われても仕方ありません。
権力者ほど、「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」「君子危うきに近寄らず」です。
瓜の畑の中で靴を履き直すと、瓜を盗むと疑われる。また、李(すもも)の木の下で冠を被り直せば、李を盗むと疑われるという意味ですが、良い顔をするばかりでは災いを呼び寄せることになります。
逆に「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という言葉がありますが、要は、知恵のある者はむやみに危険を冒さないものであるが、価値のある物を手に入れる為には危険や労苦を忌避していてはいけない、
そう考えることが大切です。籠池氏が安倍総理にとって政治的に価値のある人物であるとは思えませんが。
「火中の栗を敢えて拾う」という言葉もありますし、エジソンは「失敗は成功の母」と言っています。
一つの事件から、自身の人生観に役立ててください。